保護者ギフテッドって、結局発達障がいなの?



うちの子は、ギフテッドなの? それとも発達障がいなの?
そんな疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。
不登校・不適応になったり、問題行動が出てきたりしてこの問題にぶつかる方も多いと思います。
発達障がいについて調べると、当てはまるような気がするし、ギフテッドについて調べると、それもまたあてはまるような気がするし……
そこで今回は、日米ギフテッド協会の大石貴子代表に、思い切ってそんな疑問をぶつけてみました!
>>日米ギフテッド教育協会公式サイトはこちら
※こちらの記事は、Xでの対談をもとに再構成したものです。オリジナルの対談はXから聞くことができます
発達障がいとギフテッドの違いは何? https://t.co/L4XUKkBJlW— たかこ🇺🇸 ギフテッド教育研修4期生募集中💡 (@jpusgifted) October 6, 2026
ギフテッドと発達障がいって何が違うの?
子どもが不登校になって、この子は発達障がいなの? ギフテッドなの? と思ったら、どうやって見分ければいいですか?



私も同じように悩んだ経験がありました
その子にあらわれている特性がいったいどっちなんだろう、ともやもやしていた時期が長かったです
この問題については、アメリカで2023年に発売された『Different Minds』という本を読むとわかりやすいです
『Different Minds』はアメリカの心理士の方が書いた本で、「障がいのあるギフテッド」と「障がいのないギフテッド」について、ことこまかく記載があります。
ただ、この書籍、英語の専門書なので、かなり気合をいれないと読みにくいです。
そこで、もう少し大石代表に深く話をうかがっていきました!
過度激動(OE)と感覚過敏の違い



悩まれている方の話を聞くと、発達障がいの特性と、ギフテッドのOE(過度激動)の違いが判らずに混乱している方も多い印象です
まさしくそうです!
「過度激動(かどげきどう)」は、カジミェシュ・ドンブロフスキ(1902–1980)が提唱した概念で、音や感情、考えなどの刺激に対して、人一倍強く反応する性質のことです。英語では OE(Over Eexcitability) といいます。
過度激動は、以下の5種類に分けて説明されることが多いです
- 精神運動性
- 感覚性
- 想像性
- 知性
- 情動性
たとえば、以下のような特性は、発達障がいで言われる「感覚過敏」や「切り替えの難しさ」なのか、感覚性OEや精神運動性OEなのか、判断が難しいと感じます
- 本を読むと熱中してしまって他のことに切り替えられない
- 給食の匂いが辛くて学校に行けない
- 服のタグが気になる



難しいですよね。
実は近年、アメリカは、OEという表現をあまり使わないギフテッド教育の専門家たちが増えています
えっ! どうしてですか?



やはり、「わかりにくいから」「混乱を招くから」というのが大きな理由です
もともとOEはポーランドで生まれた概念で、OEが提唱されたのも、1960年より前。しかも、ギフテッド研究ではなく、子どもの発達に関する研究でした。
アメリカのギフテッド研究者が、この研究を部分的に取り出し、Over Excitabilityと英語に訳して紹介しました。この翻訳について、「Over」という言葉を使ってしまったために誤解を呼ぶと批判されています。



当時は発達障がいについても研究が進んでいない時代でもありました
なるほど!
OEが完全に否定されているわけではないけど、OEの特性をもって我が子がギフテッドかどうかを判断しようとすると、混乱のもとというわけですね
日米ギフテッド協会の研修の受講者も、OEの特性と、発達障がいの特性の違いがわからず、悩んでいる方が多いそうです。



特に「感覚性OE」と感覚過敏は、多くの方が混乱しますね
問題行動をOEで説明しないことが大切



OEの概念をアメリカに広めた研究者の一人、リンダ・シルバーマン博士は、OEが誤解されて広まっている様子を見て、はっきりと、「ギフテッドのOEはポジティブなことのみ」と明示しています


アメリカでは、子どもの問題行動が「ギフテッド特有のOE(過剰興奮性)の表れだから仕方ない」と解釈されるケースがありました。
適切な支援につなげていくことが大切ですね
じゃあどうすれば見分けられるの?
では、ほかに見分ける方法はないのでしょうか?



最近は、OE以外の理論でギフテッドの特性を説明していこうという試みも増えてきていますよ!
大石代表がわかりやすいと感じたのは、「Big 5 性格診断」だそう。
Big 5 性格診断では、以下の5つの項目で性格を診断します。
- 外向性
- 協調性
- 勤勉性
- 情緒安定性
- 経験に対する開放性
このうち、最後の「経験に対する開放性」だけ、IQとの正の相関関係があるのだとか!
「経験に対する開放性」をより具体的に説明すると…
- 想像力がある
- 好奇心がある
- 豊かな感情がある
- これまでの自身の信念や偏見を改めることに前向きである
- 新たな経験や学習体験を求める



簡潔に言うと、知的好奇心があるということですね!
ASDの場合、「新しい環境に抵抗を示す」などの特徴があるようですが、関連性ってありますか?



このポイントは、まったく逆ですよね!
ただ、2E(ギフテッドで発達障がいも併せ持っている)の場合、障がいによって特性の出方が変わってくる可能性も高いです
ギフテッド+ADHDの場合は、経験に対する開放性が強く出て、自由奔放に見えることも考えられますし、
一方、ASDがあり、新しい環境が苦手な場合は、「経験に対する開放性」が弱まったり、見えなくなったりすることも考えられます。
2Eの特性は、それぞれの障がいとギフテッドの特性が合わさって出てくるので、
特性同士が強め合ったり
特性同士が打ち消しあったり
違う形で現れたり
さまざまな可能性が考えられます。



特性というのは、「ギフテッド全員にこの特徴がある」というわけではなくて、全体として過半数にこういう傾向があるよ、というだけのものです



このような数ある特徴や性格的な傾向を組み合わせて、IQやその子の日々の活動なども検討しながら、ギフテッドの特性を浮き上がらせて、理解を深めていこうというのが最近の流れです
ギフテッド特性のチェックリスト
日米ギフテッド協会は、東洋経済オンラインの記事で、ギフテッド特性のチェックリストを公開しています。
「特徴にたくさん当てはまればギフテッド」「あてはまらなければギフテッドではない」と考える方も多いのだとか。



ただ、心理的なチェックリストは、全部〇がつくようにはできていないので、100点を取らなければギフテッドではないというものではないんです
チェックリストに頼る気持ちはよくわかります。特に知識がない段階だと、チェックリストで目安がほしいんですよね
日本に「ギフテッド」という言葉が普及してまだ日が浅いため、ギフテッド児に関する必要な情報を得られず、困っている保護者や教育関係者が多くいます。
より詳しく知りたいという方は、受講をしてみるといいかもしれません。
私は「ギフテッド教育研修」の初級コースと中級コースを受講しました。
ギフテッドの特徴などはひととおり書籍で学んできましたが、感情コントロールの仕方や声掛けの仕方なども学べたのがよかったです。 2Eのお子さんにも有効だと感じました!
対談を終えて
今回はギフテッドと発達障がい、それぞれの特性の見分け方について、詳しくお話を聞くことができました!
ちなみに、当サイトの管理人Nanaは、日米ギフテッド協会のサロンでサポーターをしています。
月1回、大石代表とトークをして、ギフテッドや子育てに関わる疑問や悩みをぶつけています!
今回のトークが参考になったという方は、ぜひサロンの入会も検討してみてくださいね♪
>>サロンの詳細はこちら(日米ギフテッド教育協会公式サイト)
本文で紹介した日米ギフテッド教育協会の研修について、詳細はこちらからご確認いただけます。
>>日米ギフテッド教育協会公式サイト
>>ギフテッド教育研修 詳細はこちら
※研修は10/28締切りです





