ギフテッド「女の子」の特徴と見分け方【海外の研究をもとに解説!】

当サイトは広告収入で運営されています

ギフテッドの女の子とギフテッドの男の子。ギフテッドの女の子に、男の子と違う特徴や困りごとはあるのでしょうか?

今回の記事を執筆するにあたり、ギフテッドの男女差について徹底的に調べました。

その結果、残念ながら、女の子のほうが、アンダーアチーブに陥りやすいということがわかりました。アンダーアチーブの状態とは、つまり、「周りに同化するために、本来の能力を抑え込んでいる」ということです。

考えられる理由は、以下のようなものです。

  • 社会のジェンダーギャップに反応している
  • 周囲に溶け込みたい気持ちが強い

どうやらギフテッドの女の子は、「女の子は、かわいいほうがいいよね」という風潮に、大きな影響をうけているようです。また、周りから浮きたくない、普通でありたいという気持ちが強いようです。

そう、東大に女子が2割しかいないのと、同じ理由です。

実は、「ギフテッドの調査研究を行っている機関」においても、10歳未満の男子の応募に比べて、同年代の女子の応募は少ないのだとか。

わたしの周りで見てみても、ギフテッド傾向のある男子は「学校なんか爆破してやる!」とはっきりと学校を嫌がるのに対し、女子は「友達が好きだから学校に行きたいけど、とってもツライ……」という感じの子が多いような気がします。(あくまで体感ですよ。そうじゃない場合ももちろんあります)

ギフテッドの調査研究に対して、女児の応募が少ない背景には、授業を妨害するなどの傾向が少ないことがあるかもしれません。学校での問題行動が少ないためにギフテッドの特性を見過ごされてしまったり、本人が我慢することで乗り切れてしまっているのかなと感じます。

今回は、海外の研究をご紹介しつつ、ギフテッドの女の子の特徴や、行動の傾向などをご紹介していきます。

目次

諸外国の研究結果

まずは、諸外国での研究結果を紹介していきます。

ギフテッド女児は、数学の力を抑え込んでいるかも(2008年)

2008年のこちらの論文では、「平均的な知能の6年生181名」と「ギフテッドの6年生181名」の算数における「習熟度」「自己評価」「興味」「やる気」を比較しています。その結果、女子は「自己評価」「興味」「やる気」においてスコアが低いことがわかりました。

そして、「ギフテッド群」のほうが男女差が大きかったのです。

ギフテッド女児は、平均的な女児よりも、才能を抑え込んでいる可能性が高いということです。

ギフテッド女児は「周囲に溶け込みたい」気持ちが強く、無意識に力を抑え込んでいるのかもしれませんね。

ギフテッド女児のほうが、ギフテッド男児より好成績(2016年)

また、2016年のこちらの論文には、「イギリスにおいては、どの学年においても、ギフテッドの女子児童のほうが、男子児童より優秀な成績を修めているが、アメリカでは異なる」と記されています。

そして、その理由として、「イギリス人女性が自信をつけていること」、「学校のカリキュラムや評価制度が女性的な学習スタイルに有利に働いている可能性があること」、「学級における男女平等が国家レベルで検査されている」ことなどが挙げられています。

ちなみに、2016年のジェンダーギャップ指数は、イギリス20位(0.752)、アメリカ45位(0.722)です。

イギリスのほうが、アメリカよりジェンダーギャップが少ないんですね

男児は「運動」「空間認知」が得意で、女児は「言語」が得意?(2019年)

2019年のこちらの記事では、女子校のギフテッド、共学のギフテッド女児、ギフテッド男児を対象に、「運動」「空間認知」「言語」のテストを行い、結果を分析しています。

女子校と共学の女児のあいだに大きな違いはなかったこと、男児のほうが「運動」「空間認知」において高い成績を示すが、「言語」においては女児のほうが高い成績を示したことが報告されています。

※ただし、「女子校」と「共学」で比べているので、社会的なジェンダーバイアスまでは排除できていない可能性もあります。
※こちらはイスラエルの研究です。イスラエルの2018年のジェンダーギャップ指数は0.722で46位。ただし、教育分野の指数は1.0(完全平等)で、1位タイです。

で、日本ではどうなの?

日本ではどうなのでしょうか?

『ギフテッドの個性を知り、伸ばす方法』では、以下のように書かれています。

知的能力の高い女子児童や女子生徒は、周囲に溶け込むよう、友人や異性からの評判を意識し、学業や学問的な内容への興味関心を隠す様子が見られます

思春期・青年期は知的ギフテッドの女性にとって生きづらいものになります

ギフテッドの個性を知り、伸ばす方法

日本のジェンダーギャップは、諸外国に比べて著しく大きいことが知られています。

世界経済フォーラム(World Economic Forum:WEF)は、2006年より毎年、「The Global Gender Gap Report」を公表し、各国における男女格差を測るジェンダーギャップ指数(Gender Gap Index:GGI)を発表しています。

2021年のジェンダーギャップ指数を見てみましょう。

順位国 名前年値
1アイスランド0.9080.892
2フィンランド0.860.861
3ノルウェー0.8450.849
4ニュージーランド0.8410.84
5スウェーデン0.8220.823
10ドイツ0.8010.796
15フランス0.7910.784
22英国0.780.775
25カナダ0.7720.772
27米国0.7690.763
63イタリア0.720.721
79タイ0.7090.71
83ベトナム0.7050.701
92インドネシア0.6970.688
99韓国0.6890.687
102中国0.6820.682
115ブルキナファソ0.6590.651
116日本0.650.656
117モルディブ0.6480.642
「共同参画」2022年8月号

日本は116位。先ほどの論文で登場したイギリスは22位、アメリカは27位です。

2006年の初回の統計において、アメリカの数値は0.7042ですので、日本はアメリカと比較して20年以上遅れていると言えるでしょう。

※数値の計測基準については調べ切れていません。年度により計算方法が違っている可能性もあります

この状況が、日本において、ギフテッド女児の大きな足かせになっていることは、ほぼ間違いないでしょう。

女児に対する社会的圧力

David Instituteの1999年の記事を引用します。25年近く昔のアメリカの記事ですが、ジェンダーギャップ指数だけから推定すれば、日本はまだまだこの段階にあると言って差し支えありません。

男児が質問をしたり、大声で答えを言ったり(手をあげないときもある)、意見を戦わせたりすると、大人は勉強熱心な証拠だと考えることが多い。女児の場合は、このような行動は良しとされず、咎められる。気が強いとか、生意気だとか、女性らしくないとか、礼儀がなってないとみなされるのだ。

David Institute

どうでしょうか? 学校の指導では、男女差別はなくなってきていると思います。しかし、社会には依然として、このような空気感があるのではないでしょうか?

アンダーアチーブ状態にあるギフテッド女児の見つけ方

同記事では、女の子のギフテッドは特徴を隠す傾向にあるため、テストの成績だけでなく、行動観察が大切だと訴えています。

まずは、ギフテッドによく見られる特徴をおさらいしておきましょう。

ギフテッドの特徴
  • 貪るように本を読み、内容をよく記憶している
  • 分析能力や抽象的思考能力が高い
  • 質問が多く、探求心がある
  • 完璧主義である
  • 感情の起伏が激しい
  • 芸術分野での才能を感じさせる

次に、アンダーアチーブメントのサインを確認しましょう。

アンダーアチーブメントのサイン
  • 自己肯定感が低い
  • 無気力
  • リスクを取ることを怖がる
  • 友達に受け入れられるかを異常に気にしている
  • 才能に対する葛藤
  • 社会的なポジションと、学業成績の衝突

このような状況が見られたら、その女の子は、アンダーアチーブメント状態にあるギフテッドかもしれません。

アンダーアチーブメントは、その子が環境に適応してきた結果でもあります。

本人が苦しんでいたら、変えるべきは、本人ではなく環境です

転校や受験だけでなく、留学するという方法もありますよ。ジェンダーギャップのない国であれば、それだけで生きやすくなるかもしれません。

まとめ

今回、このコラムを書くにあたって、私は、男女の脳の違いに由来するような違いを探していたのですが、そういう点では、はっきりとした違いは、あまり見つかりませんでした。

ギフテッドは非同期発達を示すことが多く、男女差よりも個体差のほうが大きく感じられるかもしれません。

明日は、国際女性デー。女の子が、自分らしく輝けることを応援しています。

Twitterもやってます

ポスト内容は、「ギフテッド関連」「子育ての困難」「中学受験」「不登校」「おうち英語」「知的好奇心を刺激するイベントの紹介」など。情報収集・交流の場としてご活用ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次