漢字が覚えられない原因は、空間認識の弱さだった!? 図形センスを鍛えよう

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今回は、書字が苦手な子への支援の第2弾。

視覚に個性があったり、空間認知が弱かったりするパターンです。

ギフテッドにかぎらず、図形が苦手な子に役に立ちます。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

お子さんに、下記のような特徴がみられる場合、「形や空間を把握することが苦手」な可能性があります。

  • 字が枠からはみ出る
  • 字のバランスが悪い
  • 図形問題が苦手
  • WISCで言語理解と知覚推理のスコアを比べたときに、知覚推理が有意に低い

意外かもしれませんが、図形を認識する力と、書字には密接なかかわりがあります。

空間認知の力を育てることで、書字が改善する可能性があります。

ちなみに、図形が得意なのに字が苦手な子は、手先が不器用かもしれません。下記のコラムを参考にしてみてくださいね。

目次

図形と漢字

実は、漢字を書くときには、さまざまな図形的要因が関わってきます。

  • 偏や作りなどのパーツの位置関係
  • パーツの大きさ
  • 余白の大きさ
  • 枠の大きさ
  • 線の角度
  • 線の長さ

たとえば、シンプルな漢字の「三」を例にとってみます。

「三」は横線3本でできていますが、ただ線を横に3本引けばいいというわけではありません。
以下のようなポイントがあります。

  • 上の線は少し長い
  • 真ん中の線は短い
  • 下の線は1番長い
  • 上の線は少しへこむ
  • 真ん中の線はほぼ真っすぐ
  • 下の線は少し膨らむ
  • 3本の線の間の広さは、ほぼ同じ
  • 枠の左右の中心に、「三」の中心がくる
  • 枠の8割くらいに収まる大きさ

図形認識力、つまり、長さや大きさ、角度をとらえる力が弱いと、漢字の特徴をうまくとらえることができません。

だから、図形認識力がつけば、書字が上手になる可能性があるのです。

今回は、このような「図形的感覚」を身に着けるのによいと言われているツールをご紹介します。家庭でも取り入れられそうなものがあれば、試してみてくださいね!

タングラムパズル

タングラムパズルとは、三角やひし形、台形などの形パズルのことです。

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↑こんなのです

タングラムパズルに取り組むことで、図形の大きさや、角度、形を認識する力が育ってきます。
意外に難しいようで、子供たちは試行錯誤しながら、実際に手を動かして感覚を身に着けていきます。

家庭で取り組むときには、できるだけ手伝わないのがコツです。

となりで見ていて、やきもきすることもあるかもしれませんが、ぐっとこらえて、見守りましょう。「悩んでいる時間=脳が育っている時間」と考えると、親のイライラは軽減します。

まだ難しそうだと思ったら、使用するピースを限定してあげると難易度が下がります。
慣れてきたら、「5ピース」などとピース数を少なめにすると、難易度があがりますよ。

小学校低学年くらいまでは、遊びの延長で学べる「お風呂タングラム」もおすすめです。

ジオボード

ジオボードは、輪ゴムで形を作るパズルのようなものです。

我が家には、私が子供時代にやっていたものがあります。
難易度の高い問題をやってみましたが、数分考えました。大人でも難しい……。
(ちなみに、輪ゴムは2本使っています)

様々な具体物を使った教材の中でも、ジオボードは形態や空間をイメージする力の発達を促すのにもっとも効果的な教材のひとつです。欧米では、通常学級での学習の補助教材や発達障害教育の教材として広く使用されています。

エンジョイ ジオボード

くもんから出ているものが入手しやすいと思います。幼児だけでなく、低学年にもおすすめです。

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また、ジオボードと似た教材に「点描写」があります。鉛筆を使って、お手本と同じものを書くトレーニングです。
市販の教材で難易度の高いものもありますので、学年が上になっても活用できます。

  • 子供の習い事図鑑」には無料の点描写のプリントが用意されています。
  • こちらのコグトレ(書籍)にも、たくさんの点描画の問題が収録されていますよ。

ビジョントレーニング

「板書が苦手」、「書字が苦手」、「不器用」という子の中には、視覚の発達に個性があるお子さんがいます。

ビジョントレーニングは、視力には問題がないけれど、視覚の発達に個性や遅れがあるお子さんにおすすめです

視覚認知は、以下の4つに分類されます。

  • 追従性眼球運動
    動くものや線などを追う目の動きです。読字などに関連が深いです。
  • 跳躍性眼球運動
    点から点へ視点を動かす、すばやい目の動きです。ボール運動や、板書などに関連が深いです。
  • 両眼のチームワーク
    距離感覚などに関わっています。
  • 眼と体のチームワーク
    目で見たものに応じて体を動かす力です。スポーツや、手先の器用さにも関わってきます。

視覚発達やビジョントレーニングについて詳しく知りたい場合は、こちらの本がおすすめです。

我が家も購入しましたが、たくさんのトレーニングが紹介されています
口コミもとてもよいので、ぜひ見てみてください

インターネットで探すと、無料できちんとしたビジョントレーニングも公開されていますので、そういったものを活用するのも手ですね。ただ、我が子の「困り感が上記4つのどこにあるか」を把握するには、書籍のほうが適しています。

無料のビジョントレーニングはこちらのサイトから。

視覚発達検査を受けるには?

専門家に診てもらいたい場合には、千葉県にある〈かわばた眼科〉〈視覚発達支援センター〉や、各地の〈ジョイビジョン〉でお願いすることができます。

ThinkThinkアプリ

子育てベスト100』で紹介されていたアプリです。ゲーム感覚で空間認知力を育むことができます。うまくいけば、子供は楽しくて、勝手に遊んでくれるかもしれません。

ThinkThinkには、論理系のゲームと、図形系のゲームがあります。もしあなたのお子さんが「言語理解が強く」「知覚推理が弱い」パターンだった場合、勝手にやっているからと放っておくと、論理系ばかりやっている可能性があります。

図形問題
論理問題

それはそれで素晴らしいですが、もし空間認知をアップさせたいという目的があるなら、「積み木」系や「折り返し図形」などの空間認知系のゲームを選んであげるとよいですよ。

公式サイトはこちら

我が家はスタンダードコース(月450円)からスタートして、問題数が物足りなくなったタイミングで、プレミアムコース(980円)に移行しました

ワンダーボックスも試してみたい!

ThinkThinkアプリと同じ会社から、〈ワンダーボックス〉というサブスク型の知育キットが発売されています。

アプリもとってもいいですが、これはキットで積み木などのモノが届くので、さらに良さそう。

対象年齢は4歳~10歳なので、受験が本格化する前にいいなあと思います。

2023年9月追記
子どもがやりたいというので、受講を始めました。プログラミングも学べますし、おもちゃも届くので、より幅広い取り組みができそうです。(半年ほどで解約しましたが、内容はとてもよかったです)

まとめ

空間認知力を鍛えるツールをご紹介しました。

我が家は、図形の苦手さに気がついたのが遅くなってしまったので、少し後悔しています。

もちろん、いつから始めても遅いということはありませんが、せっかくなら、早く手を打ってあげたいなあと思うのが親心ですよね。

無料のものもありますので、ぜひ、お子さんの好きそうなものを選んで試してみてください。

以下のコラムでは、漢字の練習方法・覚え方のコツなどをご紹介しています。漢字の書き取りが嫌いなお子さんに、特におすすめの方法です。

こちらのコラムでは、不器用な子におすすめの文房具を紹介しています。

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